Mt.FUJI(後編)


命からがら、八合目の山小屋に到着した私たちフジサンズ。(←チーム名)


中にはもう立派な高山病になっている人も居たけど、荷物をおろすとすぐに個別の寝床に案内され、まずはその自分スペース(幅約50cmあるかないか)に荷物を置きます。

狭いし暗いし男女混合だし(私は運よく壁と夫の間だったけど)荷物の整理もロクにできない状態。


まぁ話には聞いてたし、これが富士山じゃい!!と諦めて、食事へ〜。



 挿 絵


メニューは、白ゴハンとゴボウのきんぴらと福神漬けとカレーと小さいハンバーグ。
(私たち夫婦は事情あってカレー断ちしているので、残念だけどカレーだけは他のメンバーへ。)


こんな時の為にパンを持参はしていたけど、高度が高い所では消化が悪くなると聞いたのであまり満腹にならないようにとりあえずカレー以外のものだけいただいて、少し休憩する事に。


そしてこの時点で、私にも軽い頭痛が・・・

「ヤバイ!なんとか食い止めなければ!!」

と、休憩しながら必死に深呼吸、深呼吸。



その晩は8時消灯→1時半起床との事だったので早く寝たかったけど、横になると更に消化も遅くなるので畳の上でしばらくグダグダ。


で、これがまたホントに消化しないのです・・・
別に吐き気がある訳ではないけれど、食べたものが胃の入り口あたりにずっと留まっている感じ。


「いつでも引き返しまっせ!(Thumbs up!)」
と言わんばかりに。


けど他にはもっと辛そうな状態の人も沢山居たので、私はまだマシな方だったかも。(なんせ100人に2人のケースだから 笑)


そんな感じで、各自疲労・体調不良と闘いながら無理矢理就寝。

もちろんシャワーなどは無く、男女混合部屋なのでおおっぴらに着替えもできず(トイレはあるけど、なんかスゴイ。)気持ち悪いわ〜〜とか思いながら、とにかく体力回復だけを考えて、なんとか就寝。


そんな環境だけど疲れてるからコテンと寝られるやろ〜と思っていたけど、またここでも困難が。



「熟睡してしまうと呼吸が浅くなって酸素不足になり、起きた時には高山病になっていたりするので1時間おきにアラームを鳴らすなどして熟睡しないようにして下さい。」(ガイド氏より)


エ…エェ〜〜〜〜〜(´△`)


こんなんで体力回復できるんかな・・
起きたら山頂まで登らなあかんのに・・・・

とはいえやっぱり高山病はコワイので、渋々アラームを1時間おきに設定し横になったり起き上がったりしながら夜中まで過ごす。


そして深夜。

外の天候は大荒れの様子。


よく眠れておらず、消化も依然として進んでいない体。
山頂、せっかくだから行きたいけど・・・この嵐の中何時間も進まない行列に混じって登るなんて。。
と、超不安。

そして夫も体調は思わしくなさそう。こちらも心配。


ここまで来たのにテッペン取れないなんて悔しすぎる!!


という気持ちと、


無理はあかん、無理は。
こんな状態で行くという事=立派な無理なんじゃないのか??


という気持ちがせめぎあっていたその時、ガイドさんの声が。


結局、山頂の山小屋スタッフからも今夜は危険な状態と言われたそうで、山頂への登山は中止という事になったのでした。

残念やら、ホッとするやら複雑な気持ち。。


とりあえずまた朝まで寝ます。



そして夜明け(4時半)・・・



  挿 絵


雨風がおさまるのを待って出発です。

楽しみだった「ご来光」はというと・・

下りながら、日の出のタイミングで運よく雲が晴れたら拝めるでしょう・・というダメ元な感じで( ´_ゝ`)


「起きたら体動かんかったらどうしよう・・」

とヒヤヒヤしていたけど、若くはない体が逆に功を奏したようで筋肉痛等はまだ現れず。(翌日以降大変な事に・・)


そんな感じで、今度は下りる、下りる、下りる!



下りは滑らないように気をつけながら進む事でちょっと膝が辛かったりしたけど、

こんな感じ。滑る滑る。


こんな時の為にフンパツして買ったAIGLE×CW−Xのサポートタイツのお陰か(絶対そう!)

登りに比べると全然楽でした。


もうご来光の事は全く意識せずに下りていたけど、下りの途中で撮ったこの写真、一応後ろが朝陽です。

なので、これがご来光という事にしておきます(拝んでないけど 笑)




このお馬さん達は救急車代わり。有料。


植物

そしていよいよ・・・・


五合目に帰還ーーーー!!

先に着いていたフジサンズメンバーがハイタッチで迎えてくれました。(嬉しい☆)


そして更衣室で着替えて(ギュウギュウだったけど山小屋の事を思うと有難かった!)山頂でしようと計画していて、果たせなかった『カップ麵パーティー』!!


メンバーの中でも経験者であり、頼りになるリーダー的存在だったAさんが持参したバーナーで、水を沸かし、各自持ってきたカップ麵を♪


この時は五合目といえどダウンを着てもいいぐらい寒くて、この温かさが骨身に沁みました。八合目もほんと極寒だったので。。


その後は、ツアー全体の下山が揃うのを待って、バスで富士山を後にします。


そしてお待ちかねの(お待ちかねの!)・・・・・・・・温泉♪


『ふじやま温泉』

http://www.fujiyamaonsen.jp/index.php



シャンプーやボディーソープもちゃんとしたのがしっかり揃っていて、とってもキレイなお風呂!もう泡まみれになってやりましたさ。


ハァ〜超ビバノンノンやわ〜〜〜♪


よくわからんけどそれぐらいリラックスできた瞬間でした。



という感じで私の初めての富士登山、山頂へは行けずだったけどなんとか全員無事に帰ってこれて万々歳☆


後で聞く所によると、同じ日に登った他のツアーも軒並み登頂は中止、一日遅れで登ったツアーは6合目で引き返したという事でした。
せめて八合目まで行けてよかったよかった♪


そしてバスは無事大阪へ。

は〜〜。

まぁ、大変だったけど面白かったな。
何年後になるかわからないけど、また機会作って山頂アタックしたいと思います!